ミニチュア・シュナウザーのかかりやすい病気

0歳~1歳までに注意すべき病気

病名 概要
アレルギー性皮膚炎 アレルゲンに接触することで皮膚の炎症を引き起こす病気です。
犬のアレルギー性皮膚炎は痒みが非常に強いので、自分で繰り返し舐めたりかじったりしてしまい、皮膚を傷つけてしまいます。
最初のうちは、体の一部で炎症が発生して、出血や潰瘍のみですが、そのうち脱毛してしまいます。
さらに進行すると、全身に炎症が発生してしまいます。
アレルギー性皮膚炎種類には、以下のようなものが考えられます。

  • アトピー性皮膚炎
    ほこり、カビ、花粉などのアレルゲンを口や鼻などから吸い込む事で発症する
  • 食物性アレルギー
    食べるものに対するアレルギー、
  • ノミアレルギー皮膚炎
    ノミが付着することで発症する
外耳炎 次のような要因で外耳に炎症を引き起こす病気です。

  • 真菌(マレセチアなど)感染
  • 細菌(ブドウ球菌など)感染
  • ダニ(耳疥癬、ミミヒゼンダニ)の寄生
  • 耳垢が溜まることによる刺激
  • アレルギー
  • ホルモン異常
  • 異物(水、シャンプー、昆虫など)混入

耳の換気が悪い犬種(垂れ耳、耳介のしわが多い、外耳道に毛が生えてる)の場合、耳垢がたまりやすくなることで、細菌やダニを繁殖することとなります。
このような犬種の場合には、定期的に耳掃除を行うようにしてあげてください。
軽度の炎症であれば、綺麗に耳を掃除してあげることで回復しますが、細菌感染やダニが寄生している場合、もしくは重度の炎症の場合には、獣医師に相談します。
細菌感染であれば、抗生物質投与で回復します。
ダニが寄生している場合には、駆虫薬を投与します。
なお、炎症がす進むと内耳などにも炎症が広がり、聴力低下を引き起こしますので、放置しないようにしてあげてください。

下痢 さまざまな原因で下痢をすることがありますが、下痢が続くようでしたら出てきたものを観察して状態を把握しておき、可能であれば採取しておきます。
獣医師に相談する際に下痢の状態を説明して、採取したものを検査してもらってください。

ここでは、0歳~1歳までの子犬の下痢の原因を幾つか紹介しておきます。

  • 食事の量が多すぎる
  • 過度のストレスを感じた
  • 食事(フード)との相性が悪い
  • 今まで食べていたフードを他のフードに突然切り替えた
  • お腹に虫(条虫、回虫、鉤虫など)が寄生している
  • 細菌に感染している
  • 玉ねぎ中毒
  • チョコレート中毒
  • ミネラルウォーターを飲ませた
  • 牛乳を飲ませた ・・・ など

成犬が注意すべき病気

病名 概要
アレルギー性皮膚炎 アレルゲンに接触することで皮膚の炎症を引き起こす病気です。
犬のアレルギー性皮膚炎は痒みが非常に強いので、自分で繰り返し舐めたりかじったりしてしまい、皮膚を傷つけてしまいます。
最初のうちは、体の一部で炎症が発生して、出血や潰瘍のみですが、そのうち脱毛してしまいます。
さらに進行すると、全身に炎症が発生してしまいます。
アレルギー性皮膚炎種類には、以下のようなものが考えられます。

  • アトピー性皮膚炎
    ほこり、カビ、花粉などのアレルゲンを口や鼻などから吸い込む事で発症する
  • 食物性アレルギー
    食べるものに対するアレルギー、
  • ノミアレルギー皮膚炎
    ノミが付着することで発症する
外耳炎 次のような要因で外耳に炎症を引き起こす病気です。

  • 真菌(マレセチアなど)感染
  • 細菌(ブドウ球菌など)感染
  • ダニ(耳疥癬、ミミヒゼンダニ)の寄生
  • 耳垢が溜まることによる刺激
  • アレルギー
  • ホルモン異常
  • 異物(水、シャンプー、昆虫など)混入

耳の換気が悪い犬種(垂れ耳、耳介のしわが多い、外耳道に毛が生えてる)の場合、耳垢がたまりやすくなることで、細菌やダニを繁殖することとなります。
このような犬種の場合には、定期的に耳掃除を行うようにしてあげてください。
軽度の炎症であれば、綺麗に耳を掃除してあげることで回復しますが、細菌感染やダニが寄生している場合、もしくは重度の炎症の場合には、獣医師に相談します。
細菌感染であれば、抗生物質投与で回復します。
ダニが寄生している場合には、駆虫薬を投与します。
なお、炎症がす進むと内耳などにも炎症が広がり、聴力低下を引き起こしますので、放置しないようにしてあげてください。

シュナウザー面皰症候群
(めんぽうしょうこうぐん)
ミニチュア・シュナウザーが発症しやすいことから病名にシュナウザーと入っています。
この病気は、背中に面皰(めんぽう)と呼ばれるぶつぶつができる皮膚病です。
面皰(めんぽう)ができると、毛穴が塞がってしまいます。
症状は軽度の痒みがあるようですが、症状が進行して膿皮症になると強い痒みがでることがあります。

完治することは難しく、角質溶解性シャンプーによる療法など長期的なケアが必要な病気です。

進行性網膜萎縮
(PRA)
網膜細胞が徐々に死んでいくことで網膜が萎縮して、視力が徐々に低下していきます。
最終的に失明してしまいまう遺伝性疾患です。
※進行性網膜萎縮(PRA)は、遺伝性網膜変性とも言われております
※PRA:Progressive Retinal Atrophy

徐々に目が見えづらくなる為に最初は気付きにくいのですが、次のような症状がみられます。

  • 暗い中での動作がぎこちない
  • 階段を降りる動作が以前と異なる
  • 物にやたらとぶつかる
膵炎(すい炎) 本来、膵臓(すい臓)で生成される膵液は、十二指腸で腸液と混ざり合うことで活性化して、たんぱく質や脂肪を分解する消化液となります。
膵炎は、何らかの原因で膵臓内の膵液が活性化してしまうことで、自身の膵臓を消化してしまい、炎症を起こす病気です。
最悪の場合、膵臓組織が壊死してしまい、命を落とす非常に怖い病気です。

壮年期~老年期の犬に多く見られる病気です。

膵炎は次のような原因で発症しますが、原因の特定が非常に難しい病気です。

  • 脂肪分の多い食事
  • 肥満
  • 高脂血症
  • 高カルシウム血症
  • ウイルスの感染
  • 寄生虫の感染
  • 薬物の投与
  • お腹の外傷
  • お腹の手術
  • クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
  • 上皮小体機能亢進症 ・・・など

膵炎の症状は次の通りです。

  • 吐く
  • 下痢
  • 食欲低下
  • お腹の激しい痛み
  • ショック症状
  • 血圧低下
  • 心臓停止

※腹痛を訴える場合に、前肢を伸ばして胸を床につける姿勢をとる場合があります

停留睾丸
(ていりゅうこうがん)
生まれて間もない牡の子犬は、睾丸が腹腔内に深く潜在していますが、通常は生後6週齢~生後8週齢で鼡径管を通って陰嚢まで降りてきます。
停留睾丸(ていりゅうこうがん)は、2つある睾丸の片方、もしくは両方が生後約6ヶ月を経過しても降りてこないで腹腔内または鼠径部に残ってしまう病気です。

どちらか片方の睾丸が降りてきていれば生殖能力はありますが、劣性遺伝によりこの病気が発生するといわれておりますので、停留睾丸の子を繁殖に使用するべきではありません。

腹腔内または鼠径部に残ってしまった睾丸は癌化する可能性がありますので、早期に摘出手術を行うことが推奨されております。

糖尿病 膵臓(すい臓)のβ細胞より分泌されるインスリン・ホルモンが、絶対的もしくは相対的に不足することで起こる病気です。

<インスリン・ホルモンの作用>
インスリン・ホルモンの作用には次のようなものがあります。

  • ブドウ糖(グルコース)を細胞へ取り込む
  • ブドウ糖(グルコース)をエネルギーとして活用する
  • 肝臓で余ったブドウ糖(グルコース)をグリコゲン(貯蓄する形)に変換する
  • 血糖値を一定に保つ

※犬の場合、血糖値が180~220mg/dlを超えると、尿に糖分がでると言われております。

<主な症状>
主な症状には次のようなものがあります。

◎初期症状

  • 大量に水を飲む
  • 尿を大量に排泄する
  • 体が衰弱する
  • 沢山食べているのに痩せてくる
  • 皮膚が乾燥する
  • 殆どの時間眠っている

◎進行時の症状

  • 白内障
  • 腎炎
  • 抵抗力の低下
  • 嘔吐
  • 呼吸困難
  • 脱水症状
  • 昏睡状態

<発生原因>
発生原因で、幾つかのケースに分類することが可能です。

◎1型糖尿病
膵臓(すい臓)のβ細胞が破壊されることにより、インスリンの分泌量が少なくなり、不足するケースです。
β細胞が破壊される原因は、自己免疫疾患によるものと、原因不明の突発性のものとがあります。

このケースは、生後2ヶ月齢~生後4ヶ月齢の子犬が発症することが多いようです。
原因としては、遺伝的なものと考えられております。

◎2型糖尿病
膵臓(すい臓)のβ細胞から分泌されるインスリンホルモンの量が少なくなったり、インスリンの働きが悪くなることで、肝臓や筋肉などの細胞でインスリンの作用が低下するケースです。

膵臓(すい臓)の病気やウイルス感染によっても発症するが、ほとんどの場合で「食べ過ぎ」、「運動不足」、「肥満」などの環境的要因によって発症するものと考えられております。

愛犬が「欲しがるから」、「かわいいから」といって高カロリーな食事(例えば”人”と同じ食事など)を与えることは避けるべきでしょう。

◎その他の糖尿病
その他の疾患や、外的な要因で発症する糖尿病です。
妊娠糖尿病もこのケースに分類されます。

<対処方法>
インスリン・ホルモンの分泌量が低下している場合は、インスリン・ホルモンを注射する治療(インスリン依存状態)を一生続けなければなりません。

インスリン・ホルモンの働きが悪い場合は、食事を制限することで、一日に摂取するカロリー量をコントロールします(インスリン非依存状態)。
この場合、体重を落とすことによりインスリン・ホルモンの働きが向上すると、症状が回復することもあるようです。

尿路結石 腎臓でミネラルなどが結晶化することで、結石ができる病気です。
結石の大きさは、砂状のものや、小さなもの、大きなものまであります。
結石ができる原因は、よく判っておりません。

結石ができると、次のような症状が現れます。

  • 尿が出にくい
  • 排尿回数の増加
  • 排尿時に尿が出ていない
  • 膀胱に尿が溜まる
  • 膀胱のあたりが膨らんで見える
  • 強い痛み
  • 背中を丸めてうずくまる
膿皮症 皮膚に細菌が感染して増殖することで生じる病気です。
細菌がどの場所で増殖しているかによって、次のように分類することが出来ます。

  • 表在性膿皮症
  • 浅在性膿皮症
  • 深在性膿皮症

<表在性膿皮症>
皮膚の表面(表皮とその周辺)で細菌が増殖することで、次のような症状が発生します。

  • 丘疹
  • 膿疱(中に膿が入ったできもの)
  • 皮膚が赤くなる
  • フケ
  • 強い痒み(痒みのない場合もあります)

<浅在性膿皮症>
皮膚の表面より少し深い場所で細菌が増殖することで、次のような症状が発生します。

  • 毛包(毛の根元の皮膚)が腫れる
  • 丘疹
  • 膿疱(中に膿が入ったできもの)
  • 痒み
  • 再発することが多い

<深在性膿皮症>
皮膚の深いところ(真皮)で細菌が増殖することで、次のような症状が発生します。

  • 皮膚が腫れる
  • 血膿
  • 皮膚の奥から穴があき膿がでる
  • 痛み
  • 食欲の低下
  • 全身に細菌感染が広がる可能性もある
白内障 眼の中の水晶体(レンズ)が白く濁ることによって、視力が低下する病気です。
白内障により視力が低下すると、よろけたり、何かにぶつかったり、物を見失ったりします。
白内障の症状が6歳未満で発生している場合の原因は、糖尿病などの内科的病気や、先天性の可能性があります。
6歳を経過してから症状が発症した場合は、老化によるよるものが主な原因です。
レッグ・ペルテス病
(レッグ・パーセス病)
大腿骨頭の血管が傷つくことにより、血流量が低下してしまい、大腿骨頭が壊死する病気です。
この病気は、主に生後6ヶ月~生後12ヶ月の子犬が発症します。
発症すると次のような症状が現れます。

  • 主に後ろ足の片側だけで発症する
  • 後ろ足を痛がる
  • 歩くときに後ろ足を引きずる

【免責事項】
こちらにご紹介する病気名や、症状、治療方法などは一般的な情報をまとめたものですので、愛犬の病気が疑われる場合には速やかに獣医にご相談ください。
情報の正確性には十分注意しておりますが、ご紹介した内容で何らかの不利益が生じても当方としては責任を負いかねますのでご了承ください。

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