食糞とは
食糞とは、自分が排泄したうんちや、他の犬や他の動物のうんちを食べる行為のことを言います。
食糞は、特に子犬や、育児中のメス犬によくみられます。
「えっ!うんちを食べてしまうの!?」と思うかもしれませんが、犬からすればさほど珍しくなく、異常なことではありません。
ただし、人間社会で一緒に生活していく上ではやめさせたい行為です。
食糞するタイミング
食糞するタイミングには次のようなものがあります。
このタイミングをしっかりと覚えておきましょう。
- うんちを排泄した直後に食べてしまう
- 飼い主が見ていないところで隠れて食べてしまう
- お散歩中に、他の犬や他の動物のうんちを食べてしまう
食糞する理由
食糞をする理由には、さまざまな原因がありますが、ここでは代表的なものをご紹介いたします。
- 栄養(ミネラル)が不足している為、うんちに含まれている栄養を再吸収する為に食べてしまいます。
- 消化器が未成熟な子犬は食べ物を全て消化しきれていない為、うんちに食べ物の匂いがして食べてしまいます。
- 運動不足や、ストレスにより子犬がうんちを食べてしまいます。
- うんちのコロコロとした感触で遊んでいるうちに、食べてしまうことがあります。
- 過去にトイレに失敗した際の飼い主から叱られた経験から、排泄したうんちを隠れて食べて処理してしまいます。
- 胸やけを抑えるために石や草を食べる感覚で、うんちを食べてしまいます。
- 母犬は、子犬の排泄物を食べて処理します。これは、子犬のうんちの臭いがすることで、外敵に狙われることを防いでいるものと考えられております。
- 母犬がうんちを食べて処理をする行為を見た子犬が、母犬の真似をしてうんちを食べてしまいます。
食糞の対策
食糞の対策方法には次のようなものがあります。
Ⅰ.愛犬が排泄したら、飼い主が速やかに処理をしてあげましょう。
愛犬が排泄した際に、飼い主ができるだけ速やかに処理をしてあげる(ひろって捨ててしまう)ことで、食糞の行為をさせないようにします。
特に子犬の場合には、愛犬の目の前で飼い主がうんちを処理してしまうと、愛犬は次のように勘違いしてしまいます。
「うんちは、飼い主が喜んで拾うほど良いものなんだ!」
「飼い主に拾われる前に食べてしまおう!!」
ですので、愛犬を一旦見えないところに隔離(ハウスとトイレを完全に分けている場合には、ハウスに入れてから)してから処理をするようにしてください。
Ⅱ.ドッグフードを変更してみましょう。
最近では、ドッグフードの質が向上して、粗悪なフードが少なくなりましたが、中には犬にとって必要な栄養素を満たしていないものがあるようです。
中には、犬の食付きを良くするために、犬の嗜好性の高い匂いを香料で添加しているドッグフードもあります。
ドッグフードを変更したことで食糞が治ったという例もありますので、食糞が止まらない場合にはドックフードを変更してみてください。
Ⅲ.愛犬が排泄に失敗しても決して叱らないでください。
前述のとおり、愛犬がトイレに失敗した際に飼い主が叱りつけてしまうと、愛犬は次のように考えてしまいます。
トイレに失敗
↓
飼い主に叱られた
↓
「トイレをすると嫌なことが起こる」
↓
トイレをする
↓
「叱られる前に、排泄物(うんち、おしっこ)を隠してしまおう」
↓
うんちを食べたり、おしっこを舐めて処理をしてしまう
一度このように考えてしまうと、修正することが非常に難しくなってしまいます。
ですので、愛犬がトイレに失敗しても決して叱らないでください。