ブリーダーさんの幸せとは

子犬・子猫の命の誕生に、最も近いところにいるのがブリーダーさんだと思います。
それに、ブリーダーさんは、繁殖犬・繁殖猫や子犬・子猫、残留犬・残留猫の世話で毎日が大忙しなんですよ。

子犬・子猫のお産が近づくと、ブリーダーさんはお産の少し前から母犬・母猫に付きっきりで世話をしています。
陣痛が始まると母犬・母猫のお腹をさすってあげたり、身の回りの世話で大忙し。
出産が近づくと、母犬・母猫の横で一緒に新聞紙の上で寝ているという、ブリーダーさんもいらっしゃいます。
難産でお産が長引くと、徹夜や食事もできないことが多いんですよ。

子犬・子猫が産まれた後も、まだまだ気を抜くことができません。

母犬・母猫に赤ちゃんがつぶされていないか?
母犬・母猫がしっかり育児をしているか?
初乳は全ての赤ちゃんが飲んだか?
・・・などなど

もし、産まれてきた赤ちゃんの数が多かったり(母犬・母猫が保育できるのはせいぜい5頭位だそうです)、母犬・母猫が育児放棄してしまうと、人工保育をしなければなりません。

人工保育で赤ちゃんを育てる場合、産後1週間くらいまでは3時間置きにミルクを与えるそうです。

さらに、赤ちゃんが生存出来るかどうかは生後1週間までが勝負だそうです。
中には、生後1週間を待たずに亡くなってしまう場合もあるとのことです。
例えば、他の子と比べて、頭が長細く産まれてきた子は弱く、ほとんどの場合で1週間もたないそうです。

このようにブリーダーさんが手塩にかけて育てた子犬や子猫のほとんどが、残念ながらペット市場(オークション)で競に掛けられ、流通している実情があります。

ペット市場(オークション)では、生後30日から生後45日頃の子犬・子猫が出品されています。
そこでは、子犬・子猫が乱雑に扱われ(おいおい命なんですよ!)、安価で、且つ流れ作業で競り落とされていくことになるそうです。
ブリーダーさんによると、びっくりするような金額で取引され、意欲をそがれることもあるそうです。

この状況は人(ブリーダーさん)の幸せと言えるのでしょうか?
私はどうしてもそのようには思えません。
たとえ業者間であったとしても適正な卸価格があるのではないでしょうか?
そして、子犬・子猫をかけがえのないただ一つの命として扱って欲しいものです。
また、子犬・子猫が出品される時期にも問題があります。
生後30日~生後45日の子犬・子猫を親兄弟から引き離すと、社会の学習が不十分となり、成熟後に問題行動を起こす原因となることが最近の研究で判ってきております。

当店では、ブリーダーさんと子犬・子猫の幸せを考えております。
当店が掲載する子犬・子猫は、ブリーダーさんと相談の上、適正な卸価格で仕入契約を行っております。
また、子犬・子猫を母犬・母猫と引き離すタイミングについても、子犬・子猫の社会化を考慮して、生後50日から生後60日以降としております。このタイミングであれば、親兄弟との遊びやしつけの中から犬社会・猫社会を十分学習していると思われます。

今後も、忙しいブリーダーさんに代わり、子犬・子猫の飼い主さんを探すお手伝いをしたいと考えております。
もし、残留犬・残留猫の飼育がご負担になっているようでしたら、里親探しについても積極的に行っていきたいと思っております。

この文章を最後まで、お読みいただき、ありがとうございます。
子犬・子猫は、掛け替えのない命であることをご理解いただけると幸いです。

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