東京都動物愛護相談センター(本所:世田谷)を見学して来ました。
<施設概要>
項目 | 内容 |
---|---|
施設名称 | 東京都動物愛護相談センター 本所 |
住所 | 〒156-0056 東京都世田谷区八幡山二丁目9番11号 |
電話番号 | 03-3302-3507 |
FAX番号 | 03-3329-2647 |
来客用駐車場 | なし |
竣工 | 昭和49年 |
WEBサイト | http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/douso/index.html |
<地図>
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<業務内容>
- 動物愛護精神と適正飼養の普及啓発
- 動物教室
- イベントへの参加
- 講習会
- 動物の保護と管理
- 動物の収容(収容動物情報はこちらから検索できます)
- 犬・猫の引取り
- 動物の管理
- 動物の返還
- 犬・猫等の譲渡
- 殺処分
- 動物取扱業、特定動物の監視・指導
- 第一種動物取扱業の登録
- 動物取扱責任者の研修
- 第二種動物取扱業の届出
- 特定動物の飼養・保管許可
- 人と動物との共通感染症の予防・調査・措置
- 畜舎等の監視指導
※参考文献:東京都動物愛護相談センターWEBサイトより
<私見、感想>
この施設では、さまざまな業務(一般的に言われる保健所の業務も行っています。)を行っておりますが、今回は、動物取扱業に関することで訪問しました。
その後、収容動物の現状などを見学、質問してみました。
この施設は、狂犬病予防法の施行により、昭和49年に竣工し、23区内を管轄しているそうです。
当時は、捨て犬・野良犬、捨て猫・野良猫の保護を行い、数週間の保管を行い、その後、多くの命を殺処分していたそうです。
わたくしも子供のころ、捨て犬、捨て猫が保健所で殺処分されていることを知り、泣きながら母親に「かわいそう」と訴えた記憶があります。
現在では、殺処分となるほとんどが、猫(子猫が特に多いそうです)になっており、犬は可能な限り譲渡をするようにしているそうです(東京都の場合)。
一部譲渡が困難な犬(老犬、病気の犬、噛み付く犬など)に関しては、現在でも殺処分されているとのことでした。
日中、この施設を訪問すると、譲渡を待つ犬が外の運動スペース(外にフェンスで囲まれた運動スペースがあり、通りからもよく見えるようになっています。)で、たくさんの犬達が出迎えてくれます。
施設の内では、基本的には1頭に1つの犬舎(バリケン、クレート)が与えられ、保管されています。
多少の匂いはしますが、とても衛生的に管理されていました。
保管期間が長く施設に慣れてきた犬は、やや広い部屋へ移されます。
ここでは、相性のよい子が数頭入れられて、一緒に遊んでいます。
『保健所=犬猫を殺処分する場所』というイメージがありましたが、譲渡へ向けて努力しているとのことで、やや安心しました。
ですが、今でも多くの命が殺処分されている現実は、忘れてはなりません。
犬、猫も1つの掛け替えのない命であり、年を取り、喜怒哀楽の感情も表します。
「(飼い主の)いうことをきかないから」
「老犬、老猫の介護が大変だから」
「無計画に繁殖して、飼いきれなくなったから」
などのような、飼い主の勝手な言い分で多くの命が失われているのです。
もし、捨て犬(野良犬)、捨て猫(野良猫)が公園などいても、決して餌を与えてはなりません。
なぜなら、その子が餌をもらうことで元気になり、繁殖できる状態になってしまいます。
その子が子犬・子猫を産むと、その子犬・子猫も飢えの恐怖が付きまとうことになるからです。
それに、子猫が増えることで、様々な近所迷惑も発生することになります。
近所迷惑が発生すると、保健所としては、問題の犬、猫を保護しなければならなくなり、最終的に殺処分へとつながります。
実際、この施設で多くの子猫が殺処分されている原因は、子猫増えることによる地域からの苦情が最も多い理由であるとのことでした。
「かわいそう」と思うのであれば、その犬、猫を保護して、飼い主を見つけることを行うべきでしょう。
飼い主を見つけることが難しいのであれば、餌付けをした方が責任をもって避妊・去勢手術を行うべきではないでしょうか?
餌を与えるということは、その子の子孫にも責任を持たなければならないと思います。
飼い主のモラルの向上のためにも、わたくし啓蒙活動を行っていく必要性を感じました。