人畜共通感染症について

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人畜共通感染症とは、人と動物に共通する感染症のことです。

世界保健機関(WHO)では「脊椎動物と人の間で自然に移行するすべての病気または感染(野生動物等では病気にならない場合もある)」と定義されています。

「動物由来感染症」または「人獣共通感染症」、ズーノーシス(Zoonosis)などとも呼ばれています。

<人と犬の共通感染症>

病名 病原体 人の症状
狂犬病 狂犬病ウイルス 発熱、頭痛、倦怠感、筋痛、疲労感、食欲不振、悪心・嘔吐、咽頭痛、空咳、疼痛、知覚異常、筋攣縮、脳炎症状、運動過多、興奮、不安狂躁、錯乱、幻覚、攻撃性、恐水発作、筋痙攣、昏睡状態、呼吸停止
ブルセラ症 ブルセラ属菌 風邪に類似した症状
結核 結核菌 肺結核、皮膚結核など
サルモネラ症 サルモネラ菌 胃腸炎、敗血症、保菌
パスツレラ症 パスツレラ菌 呼吸器系疾患、骨髄炎、外耳炎、敗血症、髄膜炎等
エルシニア症 エルシニア菌 胃腸炎、敗血症、保菌
カンピロバクター症 カンピロバクター属菌 胃腸炎、保菌
レプトスピラ症 レプトスピラ菌 発熱、出血、黄疸、腎炎、保菌
ライム病 ボレリア菌
(スピロヘータ)
遊走性紅斑、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感、皮膚症状、神経症状、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎
Q熱 コクシエラバーネティー菌 発熱、頭痛、筋肉痛、全身倦怠感、呼吸器症状、肺炎、肝炎
皮膚糸状菌症
(白癬)
皮膚糸状菌
(真菌)
皮膚疾患
クリプトコッカス症 クリプトコッカス
(真菌)
不顕性感染、鼻汁、鼻孔肉芽腫、髄膜炎(頭痛、発熱、無気力、昏睡、人格変化、記憶障害)、脳炎
トキソプラズマ症 トキソプラズマ
(原虫)
無症状、発熱、倦怠感、リンパ節腫脹、視力障害、眼痛、羞明、脳炎、肺炎、脈絡網膜炎、意識障害、痙攣、視力障害
アメーバ赤痢 赤痢アメ−バ
(原虫)
胃腸炎、保菌
犬フィラリア症
(犬糸状虫症)
イヌフィラリア
(犬糸状虫)
無症状、咳、血痰(けったん)、呼吸困難、発熱、皮膚の肥厚、象皮膚病(まるで象のような皮膚になります)
エキノコックス症
(包虫症)
エキノコックス
(条虫)
肝臓腫大、腹痛、黄疸、貧血、発熱、腹水貯留
トキソカラ症
(犬回虫内臓幼虫移行症)
犬回虫
(蠕虫、線虫)
内臓移行型(発熱、倦怠感、食欲不振、咳、喘鳴、てんかん様発作)、眼移行型(網膜脈絡炎、ブドウ膜炎、網膜内腫瘤、硝子体混濁、網膜剥離による視力・視野障害、霧視、飛蚊症)
ノミ刺咬症 イヌノミ、ネコノミ 痒み、紅斑、丘疹、皮膚炎
疥癬 ヒゼンダニ かゆみ、赤い湿疹、しこり、皮膚炎

【免責事項】

こちらにご紹介する病気名(感染症名)や、症状、治療方法などは一般的な情報をまとめたものですので、愛犬の病気が疑われる場合には速やかに獣医にご相談ください。
情報の正確性には十分注意しておりますが、ご紹介した内容で何らかの不利益が生じても当方としては責任を負いかねますのでご了承ください。


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