バセット・ハウンドの犬種スタンダードを見てみましょう。
スタンダードというのは、各犬種毎に特徴や理想的な形態や特質などを文章に規定したものです。
日本では、犬種の標準書と表現される場合があります。
原産国 | イギリス |
体高 | 33cm~38cm |
外観 | 充実した体躯構成で、バランスがとれ、各部の骨は太く、筋肉は充実した短脚のハウンドである。 ほど良いたるみのある皮膚が好ましい。 |
特徴と性格 | 嗅覚で狩猟する古代犬の血統を引く。 パック(集団)猟の本能と、低く旋律的な吠え声を持ち、猟の現場では強い忍耐力を見せる。 落ち着いており、愛情豊かで、攻撃的でもなく臆病でもない。 |
頭部 | マズルの上部ラインはストップからオクシパットまでの上部ラインとほぼ平行。 額と目の横にはおどよい量のしわがあり、頭部の皮膚には十分なたるみがある。 スカルはドーム状。 ストップはほどよくはっきりしている。 ※マズル:口吻のこと |
鼻 | 鼻の色は毛色が明るい場合ブラウンかレバーで、それ以外はブラックである。 大きく、よく開いた鼻孔は唇をわずかに超えて突出している。 マズルはスニッピーではない。 ※スニッピー:とがって弱々しいマズルのこと |
歯 | 歯の噛み合わせはシザーズ・バイトである。
※シザーズバイト:上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接触する噛み合わせのこと |
目 | 目は菱形で、目立ちすぎず、奥につきすぎていない。 色はダーク(暗色)だが、明るい毛色の場合はミッド・ブランのこともある。 明るい目の色や黄色い目は非常に好ましくない。 |
耳 | 耳のつけ根の位置は、低くて目のすぐ下のラインである。 耳の幅が狭く、内側に十分に折れ曲がるほどしなやかで、手触りはベルベットのようである。 |
首 | 筋肉質で、かなり長く、よくアーチを描いている。 デューラップがある。 ※デューラップ:喉の下の皮膚のたるみのこと |
胴体 | 全体的に長く、太く、バックラインは水平である。 腰はわずかにアーチを描いていてもよい。 胸は狭すぎず、過度に胸底が深すぎることもない。 あばらは十分に丸みをおび、十分にはっている。 ※バックライン:背線のこと |
尾 | つけ根はしっかりとしており、どちらかというと長く、先細っている。 尾の裏側にはほどよい量の粗毛が生えている。 行動時にはしっかりと掲げられ、サーベルのような形にわずかにカーブしている。 巻いたり、陽気に掲げられることはない。 |
四肢 | 前肢は前脚が短く、力強い。 骨は丈夫で、足の下部の皮膚にはしわが入っている。 肩は重すぎず、肩甲骨が後方によく傾斜している。 前腕は上部がわずかに内側に向いているが、自由な動きを妨げるほどではなく、脚と脚が接するほどではない。 パスターンのナックリング・オーバーは非常に好ましくない。 後肢は目立つほどの筋肉質で、後ろから見ると大腿部がほぼ丸く見えるほどである。 飛節と足の間にはしわの入った皮膚があり、関節の後ろには皮膚のゆるみからわずかなたるみが見られる。 スタイフルはよい角度に曲がっている。 飛節は十分に低い位置にあり、下部がわずかに曲がっているが、内向きにも外向きにもなってはいない。 足は大きく、よく盛り上がっている。 パッドは厚い。 前足は真っすぐ前を向いているか、わずかに外を向いている。 犬は常に真っすぐ立っており、体重はパッドのある指趾に平等に支えられて、パッドでない部分は地面に触れない。 ※パスターン:手根(前脚の足首)関節と指の間のこと |
歩様 | 後ろ足の力強い推進力により前脚も十分に伸びる。 スムーズで自由な歩様で、指趾は引きずられてはならない。 |
被毛 | 被毛はスムースで、密生しており、細すぎない。 長い毛や柔らかい毛、飾り毛のあるものは、非常に好ましくない。 |
毛色 | 毛色はブラックとホワイトとタンのトライカラーか、レモンとホワイトのバイカラーが一般的である。 許容されているハウンド・カラーであれば何色でもよい。 ※トライカラー:3色の毛色のこと |
<参考文献:JAPAN KENNEL CLUB 最新犬種スタンダード図鑑>