犬を海外へ輸送(輸出)する場合、日本の輸出条件と、輸送先国(相手国)の輸入条件をクリアする必要があります。
両方の条件をクリアする為には、次のような手順が必要になります。
1.輸送方法の決定
ここでは、犬を空輸する場合についてご紹介いたします。
犬を空輸する場合、次のような方法があります。
- 手荷物扱いで人間と一緒に輸送する
- 貨物扱いで犬のみを輸送する
通常、「貨物扱いで犬のみを輸送する」場合より、「手荷物扱いで人間と一緒に輸送する」場合の方が料金が安く済むようです。
料金は犬の大きさや体重、または航空会社や輸送会社、ならびに輸送距離や輸送地域、直行便や経由便によっても異なりますが、だいたい次のような料金がかかるようです。
- 手荷物扱い : 数万円~数十万円程度(人間のチケット代は含みません)
- 貨物扱い : 数十万円~数百万円程度
<ご参考>
各航空会社のWEBサイトをご紹介いたします。
○JAL
○ANA
2.輸送先国のインポートパーミットの取得条件を確認する
まず初めに、輸送先国のインポートパーミット(Import Permit)を取得する為の条件を確認します。
インポートパーミットの取得条件は、輸送先国の大使館や検疫所などで確認することが出来ます。
大使館の連絡先は、駐日外国公館リスト(外務省HP)をご参照ください。
3.インポートパーミットを取得する為に必要な処置を行う
インポートパーミットの取得条件に指定されている処置を行い、獣医士から証明書を発行してもらいます。
必要な処置は相手国によって異なりますが、想定されるものには次のようなものがあります。
- 狂犬病予防ワクチンの接種
- 混合ワクチンの接種
- 健康診断の実施
- マイクロチップの装着
- 寄生虫の駆虫 ・・・など
※上記処置の実施時期を指定される場合もあるようです
4.「輸出検査申請」を行う
日本の動物検疫所に「輸出検査申請」を行います。
※この申請は、出発日(犬を輸送する日)の1週間前までに行ってください。
「輸出検査申請書(犬)」(動物検疫所HP:輸出検査申請書(犬))をダウンロードして印刷します。
印刷した申請書に必要事項を記入します。
記入する場合は、日本語でも可。ただし、輸送先の住所と氏名(荷受人住所氏名)は英語で表記します。
記入した申請書と、各種証明書(狂犬病ワクチン接種証明書、混合ワクチン接種証明書など)は、FAXまたはE-Mailで動物検疫所に送付します。
主要空港(港)の動物検疫所
所名 | 空港(港) | TEL | FAX | |
横浜本所 | 京浜港 | 045-751-5921 | 045-751-5951 | y-dobutu@aqs.maff.go.jp |
北海道出張所 | 苫小牧港 新千歳空港 |
0123-24-6080 | 0123-24-6091 | chitose@aqs.maff.go.jp |
成田支所 検疫第1課 |
成田国際空港 | 0476-32-6664 | 0476-30-3011 | na-k1@aqs.maff.go.jp |
成田支所 検疫第2課 |
成田国際空港 | 0476-34-2342 | 0476-34-2338 | na-k2@aqs.maff.go.jp |
成田支所 貨物検査課 |
成田国際空港 | 0476-32-6655 | 0476-30-3012 | n-kamotu@aqs.maff.go.jp |
羽田空港支所 | 東京国際空港 | 03-5757-9752 | 03-5757-9758 | haneda@aqs.maff.go.jp |
羽田空港支所 (貨物検査場) |
東京国際空港 | 03-5757-9755 | 03-5757-9760 | h-kamotu@aqs.maff.go.jp |
中部空港支所 | 中部国際空港 | 0569-38-8577 | 0569-38-8585 | meiku@aqs.maff.go.jp |
名古屋出張所 | 名古屋港 | 052-651-0334 | 052-661-0203 | ng-ken@aqs.maff.go.jp |
関西空港支所 検疫課 |
関西国際空港 | 072-455-1956 | 072-455-1957 | ka-ken@aqs.maff.go.jp |
関西空港支所 (貨物検査場) |
関西国際空港 | 072-455-1958 | 072-455-1959 | k-kamotu@aqs.maff.go.jp |
神戸支所 | 神戸港 | 078-222-8990 | 078-222-8994 | ko-ken@aqs.maff.go.jp |
大阪出張所 | 大阪港 | 06-6575-3466 | 06-6575-0977 | osaka@aqs.maff.go.jp |
門司支所 | 関門港 | 093-321-1116 | 093-332-5858 | mo-ken@aqs.maff.go.jp |
博多出張所 | 博多港 | 092-262-5285 | 092-262-5283 | hakata@aqs.maff.go.jp |
福岡空港出張所 | 福岡空港 | 092-477-0080 | 092-477-7580 | fukuoka@aqs.maff.go.jp |
鹿児島空港出張所 | 鹿児島空港 | 0995-43-9061 | 0995-43-9066 | kagosima@aqs.maff.go.jp |
沖縄支所 | 那覇港 | 098-861-4370 | 098-862-0093 | oki-ken@aqs.maff.go.jp |
那覇空港出張所 | 那覇空港 | 098-857-4468 | 098-859-1646 | naha@aqs.maff.go.jp |
※動物検疫所の所在地一覧はこちら(動物検疫所HP:所在地一覧)。
5.輸送先国のインポートパーミットを取得する
輸送先国のインポートパーミットを取得します。
インポートパーミットの有効期限や、取得場所などについては、輸送先国の大使館または動物検疫所でご確認ください。
6.輸出検疫証明書を取得する
出発日(犬を輸送する日)になったら、出発時間の3時間前までに動物検疫所(日本)へ次のものを提出します。
- 輸送する犬
- 輸出検査申請書の原本
- 各種証明書(狂犬病ワクチン接種証明書、混合ワクチン接種証明書など)の原本
※航空会社のチェックイン前に行ってください。
動物検疫所(日本)で最終確認を行い、問題がなければ「輸出検疫証明書」(英文)が発行されます。
※手続きが順調にいった場合、概ね30分程度で終了します。
発行された「輸出検疫証明書」(英文)は、輸送先国の動物検疫所に提出してください。
7.航空会社のチェックインを行います。
利用する航空会社のチェックインを行います。
参考文献:動物検疫所HP 犬、猫を輸出するには、犬、猫を輸入するには